「福岡憂国忌」に参列して思うこと

 去る11月23日(新嘗祭)、福岡市の箱崎宮において、三島由紀夫・森田必勝 両烈士慰霊祭である「第三十七回福岡憂国忌」が開催された。
 本来この憂国忌は25日であるが、東京での開催と重ならないに早めに行われているようである。
 もう三十七回になろうというのに、初めての参列であった。
 箱崎宮の神官によって神事が執り行われた後、式典である。
 やはり、日の丸は、外にあっても、室内にあっても美しい。
 中学校以来であろうか、君が代を大きな声で斉唱した。
 昔は極自然に歌っていたであろう君が代が、なんとも新鮮で気持ちの良い物だった。

 市ヶ谷総幹部での事件は、私は当時高校生であり、TVで生で見て、三島由紀夫の演説の姿はしっかりと覚えている!にも関わらず、国を憂うなど思いもよらぬ人間であった。
 三島文学も読んだことがない。
 今更に、ならば「金閣寺」でも!と言った具合である。
 以下に揚げる檄文も、約30年近くを経て読んだ。

 今の私に腹を切る勇気は無いし、本件をむやみに美化したりするつもりはないが、檄文の中には、今私の思うところも多くある。

 盾の会の若き隊員「森田必勝」も、この時自刃している。
 人々はいろいろと言うであろう。 
 しかし、一命を賭しても、国を憂い訴えると言う事実は重い。
 
 当時の自衛隊員は既に定年であろうが、その時何を思ったのだろうか?
 現在の自衛隊員はどう思っているのであろうか?

 『専守防衛』等という定義できない幻想の上に置かれ、領土・領海・領空を平然と侵されても、動けず、領海を北の工作船なる軍艦が我が物顔に動き回り、同胞の海保巡視船が撃たれても動けない。
 これで『国軍』たり得るのか?
 こんな状態では、隊員に『誇り』も『責任』根付きはしない。
 今ぞろぞろと沸いている種々の不祥事の根幹には、『国軍』としての『誇りと責任』がすっぽり抜け落ちているからではないかと思う。
 早急に『自衛隊』を合法の『国軍』化すべきだ。
 
 日の丸をはためかせて帰る車の中で、そんなことを思った。 


_/_/_/▼『檄』より全文引用▼_/_/_/_/_/
 
             

                               楯の会隊長 三島由紀夫

 われわれ楯の会は、自衛隊によつて育てられ、いわば自衛隊はわれわれの父でもあり、兄でもある。その恩義に報いるに、このやうな忘恩的行為に出たのは何故であるか。かへりみれば、私は四年、学生は三年、隊内で準自衛官としての待遇を受け、一片の打算もない教育を受け又われわれも心から自衛隊を愛し、もはや隊の柵外の日本にはない「真の日本」をここに夢み、ここでこそ終戦後つひに知らなかった男の涙を知つた。ここで流した我々の汗は純一であり、憂国の精神を相共にする同士として共に富士の原野を馳駆した。このことには一点の疑ひもない。われわれにとつて自衛隊は故郷であり、生ぬるい現代日本で凛烈の気を呼吸できる唯一の場所であつた。教官、助教諸氏から受けた愛情は測り知れない。しかもなほ、敢てこの挙に出たのは何故であるか。たとえ強弁と云はれようとも、自衛隊を愛するが故であると私は断言する。
 われわれは戦後の日本が経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失ひ、本を正さずしで末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆくのを見た。政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力慾、偽書にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆくのを、歯噛みをしながら見てゐなければならなかつた。われわれは今や自衛隊にのみ、真の日本、真の日本人、真の武士の魂が残されてゐるのを見た。しかも法理論的には、自得隊は違憲であることは明白であり、国の根本間題である防衛が、御都合主義の法的解釈によつてごまかされ、軍の名前を用いない軍として、日本人の魂の腐敗、道義の頽廃の根本原因をなして来てゐるのを見た。もつとも名誉を重んずべき軍が、もつとも悪質な欺瞞の下に放置されて来たのである。自衛隊は敗戦後の国家の不名誉な十字架を負ひつづけて来た。自衛隊は国軍たりえず、建軍の本義を与へられず、警察の物理的に巨大なものとしての地位しか与へられず、その忠誠の対象も明確にされなかつた。われわれは戦後のあまりに永い日本の眠りに憤つた。自衛隊が目ぎめる時こそ、日本が目ざめる時だと信じた。自衛隊が自ら目ぎめることはなしに、この眠れる日本が目ざめることはないのを信じた。憲法改正によって、自衛隊が建軍の本義に立ち、真の国軍となる日のために、国民として微力の限りを尽くすこと以上に大いなる責務はない、と信じた。
 四年前、私はひとり志を抱いて自衛隊に入り、その翌年には楯の会を結成した。楯の会の根本理念は、ひとへに自衛隊が目ざめる時、自衛隊を国軍、名誉ある国軍とするために、命を捨てようといふ決心にあった。憲法改正がもはや議会制度下ではむずかしければ、治安出動こそその唯一の好機であり、われわれは治安出動の前衛となつて命を捨て、国軍の礎石たらんとした。国体を守るのは軍隊であり、政体を守るのは警察である。政体を警察力を以て守りきれない段階に来て、はじめて軍隊の出動によつて国体が明らかになり、軍は建軍の本義を回復するであらう。日本の軍隊の建軍の本義とは「天皇を中心とする日本の歴史・伝統・文化を守る」ことにしか存存しないのである。国のねぢ曲がつた大本を正すといふ使命のため、われわれは少数乍ら訓練を受け、挺身しようとしてゐたのである。
 しかるに咋昭和四十四年十月二十一日に何が起こつた.か。総理訪米前の大詰といふべきこのデモは圧倒的な警察力の下に不発に終つた。その状況を新宿で見て、私は「これで憲法は変わらない」と痛恨した。その日に何が起こつたか。政府は極左勢力の限界を見極め、戒厳令にも等しい警察の規制に対する一般民衆の反応を見極め、敢て「憲法改正」といふ火中の栗を拾はずとも、事態を収拾しうる自信を得たのである。治安出動は不要になつた。政府は政体維持のためには、何ら憲法と抵触しない警察力だけで乗り切る自信を得、国の根本問題に対して頬つかぶりをつづける自信を得た。これで、左流勢力には憲法護持の飴玉をしゃぶらせつづけ、名を捨てて実をとる方策を固め、自ら護憲を標榜することの利点を得たのである。名を捨てて、実を取る! 攻治家にとつてはそれでよからう。しかし自衛隊にとつては、致命傷であることに、政治家は気づかない筈はない。そこでふたたび、前にもまさる偽善と隠蔽、うれしがらせとごまかしがはじまった。                        .
 銘記せよ! 実はこの昭和四十四年十月二十一日といふ日は、自衛隊にとつて悲劇の日だつた。創立以来二十年に亙つて、憲法改正を待ちこがれてきた自衛隊にとつて、決定的にその希望が裏切られ、憲法改正は政治的プログラムから除外され、相共に議會主義政黨を主張する自民党と共産党が、非議会主義的方法の可能性を晴れ晴れと払拭した日だつた。論理的に正に、その口を境にして、それまで憲法の私生児であつた自衛隊は、「護憲の軍隊」として認知されたのである。これ以上のバラドックスがあらうか。
 われわれはこの日以後の自衛隊に一刻一刻注視した。われわれが夢みてゐたやうに、もし自衛隊に武士の魂が残ってゐるならば、どうしてこの事態を黙視しえよう。自らを否定するものを守るとは、なんたる論理的矛盾であらう。男であれば、男の矜りがどうしてこれを容認しえよう。我慢に我慢を重ねても、守るべき最後の一線をこえれば、決然起ち上るのが男であり武士である。われわれはひたすら耳をすました。しかし自衛隊のどこからも、「自らを否定する憲法を守れ」といふ屈辱的な命令に対する、男子の声はきこえては来なかつた。かくなる上は、自らの力を自覚して、国の論理の歪みを正すほかに道はないことがわかってゐるのに、自得隊は声を奪はれたカナリアのやうに黙つたままだつた。
 われわれは悲しみ、怒り、つひには憤激した。諸官は任務を与へられなければ何もできぬといふ。しかし諸官に与へられる任務は、悲しいかな、最終的には日本から来ないのだ。、ソヴィリアン・コントロールは民主的軍隊の本姿である、といふ。しかし英米のシヴィリアン・コントロールは、軍政に関する財政上のコントロールである。日本のやうに人事権まで奪はれて去勢され、変節常なき政治家に操られ、党利党略に利用されることではない。
 この上、政治家のうれしがらせにのり、より深い自己欺瞞と自己冒涜の道を歩まうとする自得隊は魂が腐つたのか。武士の魂はどこへ行つたのだ。魂の死んだ巨大な武器庫になって、どこへ行かうとするのか。繊稚交渉に当つては自民党を売国奴呼ばはりした繊維業者もあつたのに、国家百年の大計にかかはる核停条約は、あたかもかつての五・五・三の不平等条約の再現であることが明らかであるにもかかはらず、抗議して腹を切るジェネラル一人、自衛隊からは出なかつた。
 沖縄返還とは何か? 本土の防衛責任とは何か? アメリカは真の日本の自主的軍隊が日本の国土を守ることを喜ばないのは自明である。あと二年のうちに自主性を回復せねば、左派のいふ如く、自衛隊は永遠にアメリカの傭兵として終るであらう。
 われわれは四年待つた。最後の一年は熱烈に待つた。もう待てぬ。自ら冒涜する者を待つわけには行かぬ。しかしあと三十分、最後の三十分待たう。共に起つて義のために共に死ぬのだ。日本を日本の真姿に戻して、そこで死ぬのだ。生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか。生命以上の価値なくして何の軍隊だ。今こそわれわれは生命尊重以上の価値の存在を諸君の目に見せてやる。それは自由でも民主主義でもない。日本だ。われわれの愛する歴史と伝統の国、日本だ。これを骨抜きにしてしまつた憲法に体をぶつけて死ぬ奴はゐないのか。もしゐれば、今からでも共に起ち、共に死なう。われわれは至純の魂を持つ諸君が、一個の男子、真の武士として蘇へることを熱望するあまり、この挙に出たのである。
(原文のまま)

                 (於 東京市ケ谷台自衛隊総幹部
                   昭和四十五年十一月二十五日 自刃)

_/_/_/▲_引用ここまで▲_/_/_/_/_/

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外患・国防と領土・領海 | コメント(4) | トラックバック(1)2007/11/27(火)22:17

コメント

官舎へのチラシ投函

まずは個人的なことを。
ただいま、賃貸住宅居住につき、分譲マンション購入の勧誘がたびたびあります。まあ、チラシ投函程度で済めば無視もできましょうが、電話勧誘や家宅訪問ともなると、無視もできません。彼らの応対のためにも多少ながら手間を消費しなくてはなりません。
かつては、賃貸は大家に搾取されているようなものだ、といわんばかりの、不快なことをほざく会社もありました。要するに、自社のマンションに対して金を払っていないからの「けち」なのでしょう。
かつては丁寧な断りの口上を用意したものですが、中には、そうした彼らに不都合な内容は聞かなかったことにして、しつこく勧誘を続けてくるなんて悪始末な会社もありまして、最近では、電話勧誘に対しては、罵声を浴びせて相手の方から切らせようとおもいましたが、最近の2件は馬鹿ばかりで、罵声の意味も理解できないため、その次の1回は受話器を切らずに、下にほうっておいて、しゃべらせるにまかせることにしました。こちらが電話代を負担するわけではなし、かかし相手では、確実に相手の方でじれて切ってくるでしょう。
それでも家宅訪問の場合はそうは行かないので、こちらばかりは罵声を浴びせてすぐさまドアを閉めて追い返します。
ほかの勧誘だったら、丁寧な応対で手仕舞いにするところですが、マンション勧誘にかぎっては非常にむかつくので、こういうスタンスをとることにしました。
かなり長々となりましたが、ここからが本題となります。チラシ投函といえば、左翼の人による、自衛隊官舎への投函がありましたね。あれは、自衛隊の仕事を否定する内容でしたから、入れられた方としては、決してよい気分なれるものではありますまい。したがって、投函者は、単なる政治活動の自由では済まされず、不法侵入で裁かれるのも当然といえましょう。
ともあれ、こんなことがあっては、自衛隊の方も士気が上がらないのも当然でしょうな。

2007/11/28(水)09:57| URL | DUCE #- [ 編集]

当時の防衛大臣は、中曽根?

 「何を言っているか分からなかった!」「とりあえず午後からのすべての演習が、中止になったのが、嬉しかった!」
 以前いた会社の出入りの運転員が、あの事件の現場にいたそうです。
 彼は、その後、隊を辞め、その退職金で子供の時には、買って貰えなかったNキッドの懐中電灯を買ったそうですから世代的には、近いですか?
 それから花形満の声優に「僕も同じ姓なんです!」
 会いに行き「○○君へ」サインを貰ったそうです。
 彼の姓も分かりましたね?
 
 憂国忌 便所の落書き 誤字多し

2007/11/28(水)10:04| URL | 鵺娘 #/9u.keZw [ 編集]

>DUCEさん

コメントありがとうございます。

>官舎へのチラシ投函
 まずは個人的なことを。
・我が家は分譲ですが、電話を掛けてきておいて、「お住いは持ち家ですか?」「場所は?」といきなり聞く営業が居ます。
 「豪邸をかったばかりです」と答えます。
 「投資用に如何ですか?」の類は「金は有り余っているので」と答えます。
 「シツコイのは上司に代われ」もし変わったら「2度と電話させないように!」と念を押します。


>チラシ投函といえば、左翼の人による、自衛隊官舎への投函がありましたね。あれは、自衛隊の仕事を否定する内容でしたから、入れられた方としては、決してよい気分なれるものではありますまい。したがって、投函者は、単なる政治活動の自由では済まされず、不法侵入で裁かれるのも当然といえましょう。
ともあれ、こんなことがあっては、自衛隊の方も士気が上がらないのも当然でしょうな。
・威嚇射撃で追い返し可にすれば良いですかね?
 士気も上がりそうですが(´∀`*)ウフフ
 災害時に自衛隊の救出を断り、「自衛隊は違憲だ!」と叫んで死んでいく様な左翼なら骨がありますけどね。

2007/11/29(木)12:54| URL | tono #vFsRzAws [ 編集]

>鵺娘さん

コメントありがとうございます。

>当時の防衛大臣は、中曽根?
・だったかな?

>「何を言っているか分からなかった!」「とりあえず午後からのすべての演習が、中止になったのが、嬉しかった!」
・三島はマイクを使わず、ヘリの音が大きくて殆ど聞き取れなかったとも言われていますね。

>以前いた会社の出入りの運転員が、あの事件の現場にいたそうです。
 彼は、その後、隊を辞め、その退職金で子供の時には、買って貰えなかったNキッドの懐中電灯を買ったそうですから世代的には、近いですか?
・Nキッドだと少しずれますかね。
 とにかく、月光仮面・鉄腕アトム・鉄人28号だったですね。

>それから花形満の声優に「僕も同じ姓なんです!」
 会いに行き「○○君へ」サインを貰ったそうです。
 彼の姓も分かりましたね?
・○上ですな。

>憂国忌 便所の落書き 誤字多し

  国憂い 散りてぞさくらむ 市ヶ谷台

2007/11/29(木)13:06| URL | tono #vFsRzAws [ 編集]

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